自然と調和する音楽の聖域:「フォンダツィオーネ・ベルタレッリ」

エドアルド・ミレシによる音響とデザインの融合

トスカーナの丘陵地に建つ「フォンダツィオーネ・ベルタレッリ」は、自然と調和する美しいコンサートホールです。そのデザインは、音響と建築の融合を追求し、自然環境に溶け込む形状を持つことで、視覚的な美しさだけでなく、音響的な優れた性能も兼ね備えています。

この建築物は、エドアルド・ミレシとそのチーム、アルコスによって設計されました。彼らの目指したのは、自然環境に溶け込むだけでなく、その形状が音響を向上させる建築物を作り出すことでした。その結果、このコンサートホールは、音楽が自然に響き渡る場所となり、視覚的な美しさだけでなく、音響的な優れた性能も兼ね備えています。

この建築物のユニークな特性は、その形状と構造にあります。建築物は、音響を向上させるための黄金比を用いて設計され、その結果、硬すぎず、自然環境に溶け込む形状が生まれました。また、建築物は風と光が作り出す環境に適応するように設計されています。

建築物は、劇場と多目的ホールを一つの形状にまとめた単一の建築物で、主要な構造は色付きの補強コンクリートで作られています。また、屋根構造は鋼製で、二重レンズの格子梁を持ち、木製の屋根構造と金属製のマントルがあります。さらに、建築物の内部には、音響を向上させるための特別な設計が施されています。

この建築物は、その形状と構造だけでなく、その位置にも独自の特性を持っています。建築物は、マレンマ平野の内陸部の定住モデルを徹底的に研究した結果、生まれたもので、その形状は黄金比に基づいて設計され、非機械的な音響増幅のための比率が考慮されています。

この建築物は、その美しさと機能性を認められ、2021年のA'建築、建物、構造デザイン賞でゴールデン賞を受賞しました。この賞は、デザイナーの才能と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、技術を推進し、その優れた特性で世界に大きな影響を与える作品に授与されます。

この「フォンダツィオーネ・ベルタレッリ」は、音響とデザインの融合を追求し、自然環境に溶け込む美しい建築物を作り出したエドアルド・ミレシとそのチームの傑作と言えるでしょう。その美しさと機能性は、建築と音響の可能性を示すものであり、これからの建築デザインに新たな視点を提供してくれます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Edoardo Milesi
画像クレジット: Image #1, Photographer Mauro Davoli, 2015 Image #2, Photographer Mauro Davoli, 2015 Image #3, Photographer Mauro Davoli, 2015 Image #4, Photographer Mauro Davoli, 2015 Image #5, Photographer Mauro Davoli, 2015
プロジェクトチームのメンバー: Architect: Edoardo Milesi & Archos Engineer: Marco Verdina (structures) Engineer: Alessandro Nani (plants)
プロジェクト名: Fondazione Bertarelli
プロジェクトのクライアント: Edoardo Milesi


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